〜巨樹少女外伝1〜
---バレー対決---
―1章―
僕は中野隆雄。中学3年生。大道中学校の男子バレー部に所属している。 中2になったころ聞いたのだが、このチームは1回も試合で勝った事が無いらしい。 それもそのはず。勝てないのだから部員が集まらず、低身長でガリガリ男しか 入部してこない。僕は身長145cmながら、一番チームで背が高く、キャプテンだ。 みんなは140くらいで、一番小さいのは原田邦昭。130cmだ。 いくら中1といっても130は学年一のチビ介。彼はこのことをとっても気にしている。
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はたまた女子バレー部は今のところ全国大会49連覇中、練習試合も含む、 試合でも298連勝中だ。部員はみんな背が高い。高い。高すぎる!It's
biggest
!!!!! キャプテンは神宮寺美香。とても長身で、かわいい。誰が見てもかわいいとしかいいようがない。 長身…何cmか知りたい?噂では3mらしい。神宮寺だけじゃあない。 1年でも全員2m超えている。入部資格が、身長2m以上、体重90kg以上というものだ。
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「あのぉ〜、神宮寺さん、練習させてくれませんか?明日試合なんだし…」 男子バレー部は負けるたびに練習日数を減らされていき、場所も捕られてきた。 今では週1回、体育館の隅っこしかない。今日はその練習日の筈なのに やらしてくれない。だからキャプテンの僕がしぶしぶ言うことになった。 「ほら、どいたどいた!チビはあっち行ってて!」 くそ〜、いつもチビチビ言って相手にしてくれない。今日は諦めよう。 体育館を後にした。
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次の日、市内の弱小チームに完封負け。昨日練習していたら… 次の金曜日は神宮寺に強くあたってみよう!
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そして金曜日。こそこそ練習始めようとすると、 「コラチビ!何やってんだよ!」 ほら来た!でも今日はやるんだ… 「たまにはやらして下さいよ!いっつも女子ばっか…」 「は?お前ちょっと来い!」 うっわぁ…。デカイ…、僕は腰よりも低いかも… 引き締まって、むっちりして、長さ1m50cmのかなりの美脚。 見上げるようなとこにあるとってもかわいい顔… かわいい…バランスのとれた顔…少し下には大きなおっぱい。 なにもかも素晴らしい。・・・・・これが中3か? これは…恋?彼女らと戦えるなら死んでもいい…。 「な、なら、女子チームと戦わせてもらえないでしょうか?」 「プッ!このチビついに壊れたのかな?私達と勝負?」 「・・・・・・お、おう!・・・」 「そ…あ、勝ったら毎日体育館半分ずつにしませんか?」 「いいよ。毎日全部あげても」 「そのかわり、負けたら卒業まで私達に服従する?」 「え?」(うお!神宮寺さんに仕えられるなんて・・・) 「受けて立ちます!」 「なら1週間後にここで勝負!」
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「というわけで、女子バレー部と今度の金曜に勝負することになった」 「負けたら服従しなければならないから絶対勝つように!」 「そんな〜!勝てませんよキャプテン!」 「無理です〜!(´д`)~~! 「黙れ!俺は服従がたの…俺だって嫌なんだ!」 「とりあえず練習だ!」
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金曜日が待ち遠しい・・・
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そして金曜日。かわいい声が体育館中に響いている。 ハイ、こっちのオーダー。 何だコリャ!?全員1年だ! 「あの、神宮寺さんは出ないんですか?」 美香は嘲笑して、 「お前らみたいなザコにスタミナ使いたくないの」 これじゃあ何のために戦うのか・・・ 「なら、こっちが10点取ったら出てくれませんか?」 「10点?1点でもいいよ」 「ならおねがいです」
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審判「両者整列!」 こう見ると体格で既に負けてるよ・・・ みんな腰までしかないもん・・・。 相手1年「ねえねえ、これってネット低くない?」 「ホントだ。2mしかない。」 「それより相手見てよ。」 「なにあいつら?ちび過ぎじゃん」 「1年にちびって言われた・・・」 審判「キャプテン握手!」 相手キャプテンは1年ながら2m50はありそうだ。 「おねがいしまーーーす!」
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こっちからサーブ。僕が打つことになった。 ポーン・・・フワ〜ンと相手コートへ・・・ ポンポンっと上がってアタック! バシッッ!!! 「え?」 こっちは誰1人として反応できてない。 「これが1年・・・?」 相手のサーブ。 バシッ!2-0。 あれがサーブ!?!?(ネットより高いから直線でサーブがくる)
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試合は一方的な展開で進み、19-0。 相手サーブが2回ネットに当たり1点取った。 「やったーーー!!」 「サイコーーーー!!!!!!!!」 もう勝ったような気分。 相手ベンチが動いた。 美香「おい、これ書いてさっさと行け!」 さっきサーブミスした人に何か渡している。 ・・・退部届だ!あれだけで退部させられるのか・・・ 「フフ、約束だからね。相手してあげる・・・」 ぞー〜ー〜・・・。冷たい声・・・ 邦昭がヘナヘナサーブを打つ。 また上がって、美香のアタック・・・ ボコォォォォォォンンンンンンン!!!!!!!!!! 美香のアタックは僕の隣にいた奴の顔面に当たった。 そいつは泡を吹いて倒れた。 美香「あ〜、ちょっと左だった・・・」 左・・・僕狙い!?!?!?!? 20-1だからあと1点だ。1球よければ・・・ サーブが飛んできた。 「ひえっ!」しゃがんで逃げた。 でもどっちにしろ男子チームは21-1で負けた。 「キャプテ〜ン・・・負けました・・・」 「お・・・おう・・・(やった〜〜)」 「じゃあ約束だからね。明日から全員女子バレー部に入部しなさい!」 真上から美香さんの笑みを浮かべた可愛い顔に見下ろされて言われた。 「今日はココを掃除して帰りなさい」 「・・・」 男達はトボトボ歩き出した。 「あ〜ら、みんな返事の仕方も知らないの〜?」 ボキボキ手を鳴らし始めた。 「ゾー――・・・は・・ハイ!!」 次の日、男子バレー部は廃部となり、全員女子バレー部に入部した。
つづく
どうですか?感想待ってます!
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